Kenafの特徴
レスキューロボットKenafは、実際の災害現場でレスキュー活動を行うことを目的として研究開発されている。Kenafの特徴は、ボディ全体を覆うように装備されたクローラと、それぞれが独立して制御される4本のサブクローラアームである。これらの機構と低重心化した構造により、瓦礫上で優れた走行性能を示すことができる。
搭載機能
- 要救助者を発見する
要救助者を発見するためのセンサとして、パンチルトズームカメラ、赤外線サーモグラフィ、マイクロフォンなどが装備されている。
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状況を把握する
オペレータは、4個のカメラから得られるデータと、レーザレンジファインダから得られる距離データから被災地の状況を知ることができる。また、ジャイロセンサ、加速度センサの情報から、ロボットの姿勢を知ることもできる。
- 救助作業のための地図を作成する
レスキューロボットには、要救助者の詳細な情報とともに、その人がどこにいるのか、どのルートを通れば効率よく救助作業を行うことができるかなど、被災地の環境地図も重要である。Kenafは、レーザレンジファインダの距離情報と推定したロボットの自己位置から、ロボットの走行した近傍の環境地図を自動的に生成することもできる。
Kenafの開発は、千葉工業大学のほか、東北大学、筑波大学、岡山大学、産業技術総合研究所、情報通信研究機構が共通プラットフォームとして活用している。